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販売価格(税込)
¥200

著者鈴木俊幸

ジャンル分売 書物学 10

出版社勉誠出版

電子版発売日2017年4月

ファイル形式PDF

推奨環境「Win」「Mac」「Android OS」「iOS」
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購入した古書に何やら挟まっている場合がある。それが購入の動機となる場合もあるし、帰りの電車で収穫を確かめている時に発見する場合もある。仕入印を目当てに買った『十八史略』から、へそくりと思しきもの、一円札が三枚と五十銭札が一枚出てきたことがある。使いようもないがとても儲けた気になった。字指し棒が挟まっていたところは、そこまで素読が進んだという丁だったかもしれない。紅摺の不審紙一片が挟まっていたところは、そこを境目に、不審紙の貼付のある無しが截然と分かれていた。読書の生々しい痕跡である。なぜそこで読書を中断してそのままになってしまったのか、かつてその本を所有していた人間の、ひいては示相化石さながらに当時の読書一般に思いを致す強力な契機となったりする。
今回は、古書に挟まっていたものを二つ紹介する。